夏休みの時間、どう使おう?
2016年7月21日
子ども達にとっては待ちに待った夏休み!
でも・・・突然やってくる膨大な”休み時間”に、
子ども達をどう過ごさせようかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
塾の予定だったり、プールの予定、帰省や旅行のスケジュールを組んでも、
何も予定のない時間が結構出てきますよね。
そんな、「予定のない日」、どのようにお考えですか?
暇だからこそ生まれる”何か”
臨床心理学者の河合隼雄さん(故人)の著書「子どもと学校」(岩波新書)に、
こんなことが書いてあります。
<学校を意味するラテン語エコールは、もともと「暇」という意味をもっていた。学問というものは暇なときにするものだ、というよりは、暇こそが真の学問を生み出す、と考えるといいだろう。>
風にゆれるカーテンの動きをボーッと見たり、
せっせと働くアリンコの列を邪魔してみたり、
水たまりに飽きずに何度も石を投げ込んだり――
子どもの頃、そんな「暇な時間」を過ごした思い出はありませんか?
こうした時間が、何か直接的な結果を出したとは思いませんが、
自分とじっくり向き合ったり、ひらめきや感性のうねりなど、
自分の内側からエネルギーが生み出される大切な時間だったように思います。
自由に遊ぶことで、子どもは自ら育つ
さらに、河合さんは自由な時間に生じる”遊び”についてもこんな風に書いています。
<大人たち(特に教育者と言われる人たち)は、指導したり、言いきかせたりすることが好き過ぎる。自由な遊びのなかに、子どもの創造活動が現われ、それを通じて子どもたちは自ら癒され、自ら育ってゆくのである。>
親としては、「子どもに何かさせていないと不安……」な気持ち、わかります。
しかし、子どもが健やかに成長していくために
「ボーッとするような時間」「なにをするかを子どもが決められる時間」が想像以上に大切なのかもしれません。
この夏休み、何も予定のない時間があったら、こどもの森にいらっしゃいませんか?
それぞれの創造力で”暇”を楽しむ子どもたちが、ここにはたくさんいます。
プレーリーダー・のっしー
※こどもりもりvol.9(2016年7月発行)に掲載のコラムを編集のうえ、転載しています。