子ども自身の目で、手で、肌で 世界に溢れるワクワクに触れること

2019年5月9日

ひとが成長していくには、なるべくたくさんの、いろんな「経験」が必要です。「経験」といっても、遠くに旅をするとか、外国の人と交流するとか、特別なことじゃなくって(それも素敵ですけどね!)、自分が生まれた、これから生きていく世界を、ひとつひとつ知る小さな発見の積み重ね。さあ、清潔で快適な温度に保たれたお部屋から、世界を知りに外へ出かけましょう。

赤ちゃんは、どんな風に世界を発見しているのかな。

気持ちよい風がほおをなでたかと思うと、きらっと太陽が光って目をあけていられない。そう、それが風だよ、おひさまがまぶしいってことだよ。どこからか聞こえるにぎやかな声。鳥が鳴いているね。知らない顔が「かわいいねえ」と次々のぞき込む。ママ、パパじゃない人たちに囲まれる、たくさんの出会い。

声の主は誰?首を持ち上げて見回す。私もあの子たちの方へ行きたい。もしゃもしゃ生えたあの草を触りたい。欲求に突き動かされ、自然と新しい動きを獲得していきます。

なんだこの動くものは! さわったら飛んでった。ああそれはてんとう虫だね。土の感触、最初はイヤ~、でももっと触ってみよう。あれ、なんだかずっとさわっていたいな。

できることが増えるにしたがい、世界ももっと複雑で興味深い気づきをたくさん与えてくれます。そうして子どもたちは、世界を知ると同時に、自分自身をより深く発見していくのです。こんなとき嬉しい、こんなときわくわくする。ここに力を入れてぐっとふんばるんだ。虫を捕まえるときは息を潜めて、そーっと。

お部屋のなかとは比較にならない、多様で混沌に満ちた、その子にとっての世界そのもの。それが、お外で過ごす時間。だから、外が面白いんです。自分自身のからだで、心で、世界を、自分を知っていく。子どもたちには、そうやってワクワクしながら育ってほしいな、そう思うのです。

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