「汚れる」ということ。

2015年5月18日

「土」の地面がたくさんあるこどもの森は、「とにかく汚れる」と評判です(笑)。
こどもたちが「ほんとの土」に触れる機会は少なくなっていますので、
もちろんみんなに触ってみてほしいなと思います。
(通常の児童公園などの地面は、校庭と同じで砂などを固くプレスした舗装が一般的です)

土

いったん土で遊びだすと、最後には「なんじゃこりゃー!」と叫びたくなるほど
全身ドロドロになる子も多いです。
反対に、土や泥の感触があまり好きじゃなくて、違う遊びのほうがいいという子もいます。
汚れても、汚れなくても、どっちでもいいと思っています。

大人はついつい、「汚れた=思いっきり遊んだ」と考えてしまいますが、
大事なのは汚れたかどうかよりも、その子がやりたいことを目いっぱい楽しめたかどうか。
いつも遊び場での子どもたちの様子を見ていて、本当にそう思います。

また、「子どもは汚れるのが大好き!」という言い方をよくしますが、
ほんとにそうかな?と実はひそかに疑っています(笑)。
たぶんこうなんじゃないのかな、
子どもは遊んでいるとき、汚れるかどうかを気にしてないだけなんだと。

没入。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

その証拠に、夢中で遊んでいるとき、子どもたちは躊躇なく泥のなかに手を突っ込み、泥だらけのシャベルを掴むけれど、これから遊ぼうという一番最初には、すでにどろんどろんに汚れている道具にはあまり手を出したがりません。
そりゃそうだよね、たとえ形はシャベルっぽくても、泥で覆われた謎の物体は、大人でも得体が知れなくてちょっと気味がわるいです(笑)!
だから使いはじめのときは、なるべくきれいな状態で用意しておいてあげたいなーと思っています。

子どもたちがどろんこになって笑っていたら、
「うわーすごいなー!」と、思わず一緒に笑っちゃいます。
そうじゃない子には、この子はいま、どうしたいのかな?を、一緒に考えようと思います。
どろんこを手で触るのがイヤなら、スコップとか道具を使ってみたらどう?
泥水はあんまり好きじゃない? じゃあきれいな水をくんでこよう!
裸足の感触がちょっと怖い? じゃあ靴を履いて遊ぼうよ!
もちろん!もっと違うことがしたいなら、それもいいね!
こどもの森は、ほかにもいろんなことができる場所だよ。

大切なのは、その子がやりたいことをして遊ぶこと。
その結果として汚れることがあっても「いいよ!」という雰囲気があると、
子どもたちはもっともっと自由になります。
それぞれが、それぞれに居心地のいいやり方で、したいことをして楽しんでいたら、
そのことを一緒に喜びたいな。
それが私の最大の仕事! そう思っております、ハイ。

そうそう、大人のみなさんにお願いです。
子どもたちが使ってドロドロになった道具は、
終わったらきれいにして元の場所に戻してもらえると助かります。
もちろん自分で片づけるのが一番いいですが、小さい子なら手助けをしてあげてください。
次に使う子のためにね。
どうぞよろしくお願いします。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

スタッフ・ちい

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