「冒険!」と「ルール」のバランス

2016年11月1日

こどもの森は「禁止看板」を減らして、子どもたちが挑戦できることを大切にする冒険遊び場です。
とはいっても、「禁止」がまったくないわけではなく、
子どもたちが思いきり冒険をしながらも、大きなケガが起きないためにどうしても必要なことは、
その理由とともにしっかり伝えています。

例えば基地づくりでは、釘を打ち散らかしたりトンカチやノコギリを放置しないというルールがあります。

基地

また例えば、夏に人気だった高さ2.3mの大型ウォータースライダーは、
斜面をのぼるのは禁止という約束がありました。
かなりの高さと斜面の角度、子どもの身長・体重やすべるスピードを考慮すると、
もし衝突が起こったときに大きなケガにつながる恐れがあるためです。
そして、よく遊んでいる子どもたちほど、自分の体験から禁止の理由を納得してくれているようです。

ウォータースライダー

子どもから自然に生まれる「お約束」

大人が決めるルールだけでなく、遊びのなかで子どもたちの中から自然に生まれるルールもあります。
例えば、集団遊びをする際に、メンバーに年少の子がいる際にできる「おまめ」ルール(地域によっては、違う呼び名もあるそうですね)。
力のない子も遊び仲間に入るためにハンディをあげるものです。
また例えば、チャンバラや泥合戦で「それはやりすぎだろ!」ともめて、
話し合うなかでだんだんとルールができていったりもします。
遊びは、子どもたちが決める幅が広く自由自在なところが、おもしろいのです。

チャンバラ  変わり卓球 基地づくり集団遊び

「危険を回避する力」も遊びのなかで

ここまではOK、ここからは本当に危ない。
子どもたち自身がそのボーダーラインを判断できることが、「生きる力」につながります。
使い方や遊び方によっては危ないことも多いこどもの森だからこそ、
禁止されているかどうかだけでなく、
「ここまではOKかな?」
「これは危ないかな?」
を、子ども自身や見守る大人が考えられる場、
そして、遊びが面白くなるための「お約束」が、
子どもたちから次々に生まれてくる場を目指したいと思っています。

自分で作る基地づくりクギさし

 

※こどもりもりvol.10(2016年10月発行)に掲載のコラムを、編集の上転載しています。

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