子どものあそび場は「まち」にあり!?

2018年3月13日

久しぶりに、子どもたちが団地の中で遊んでいるのを見た。
小学生の頃、友達の住む団地での鬼ごっこに夢中だった時期がある。
あの団地の坂や建物、木の配置は絶妙に遊びやすかったように思うのだ。
こんな風に、あの場所で、あの遊び…楽しかったな~という子どもの頃の記憶は、誰でも持っているはず。

子どもが遊びやすい環境って?

子どもの遊び環境の研究分野で有名な東京工業大学名誉教授仙田満先生は、
著書『子どもとあそびー環境建築家の眼』 (岩波新書)で、
「子どもには遊びやすい環境がある」と言っている。
子どもが遊ぶためには、環境が大きなポイントになるということだ。
だから僕らプレーリーダーは、こどもの森が子どもに「遊びやすい環境=遊び心を刺激する環境」になるように、様々な工夫をしている。
しかし、それでも公園の中でできる最大限のことをしているに過ぎない。
公園以上に、子どもの遊び心を刺激する環境が、「まち」の中にはたくさんあるはずだ。
車の通らないちょっとした路地、憩いの森のような林、
高架下の何もない空間、隠れ家的な建物と建物の間などなど。

囲われた場所から「まち」へ!

しかし今、「まち」で、子どもが遊ばなくなった。
理由はいくつも考えられるが、一つには、遊び心が刺激されるような環境があったとしても、
遊び体験が乏しい子は何をしたら楽しいか発想できないのではないだろうか。
遊ぶ力は体験の積み重ねで育つものなのだ。
ここに、こどもの森の存在意義がある。
ここには、普通の公園よりも多様な「遊びを作りだせる環境」がある。
そしてプレーリーダーがいる。
だから、それまで遊んできた体験が少ない子でも、遊びだすことができる。
そうして遊ぶ経験を積んで、遊び力を育てていける。
遊び力を蓄えた子がそこかしこで自由自在に遊んでいる「まち」。
こどもの森は、そんな「まち」の拠点になりたいと思う。

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