「流れていく」からあそびは面白い!

2018年11月5日

小学2年生の男子2人が棒でチャンバラを始めた。最初は2人で戦っていたが、次第に落ちてくる葉っぱや、片隅に茂っている雑草に戦いを挑みはじめた。「メッチャ楽しそうだねぇ、草と戦っているの?」その子たちに声をかけると、口々に「俺の剣(もちろん棒)は、たくさん草が切れるんだ!」「必殺〇✖△~!! こんなに切れたぞ!」と世界はどんどん広がっていく。どれだけ草が切れるか競っているうち、草を素手で引き抜くように。「俺こんなに草集めたぜ!」「オレだってこんなにたくさん!」さっきまで振り回していた棒はそっちのけで、草ぬき大会になり、あっという間に雑草が茂っていたスペースはすっかりきれいになっていた。草はだんだんと山になり、気がつくと草のベッドに変身しているではないか。「すごい気持ちいいよ!」寝っ転がる彼らの笑顔はとても満足そうだった。

あそびは変わっていい。変われるのがいい。

チャンバラから始まったのに、最後はなんと草むしり。草むしりなんて、多くの人にとって「面倒くさくて嫌なもの」ですよね。でも、この子たちは超! 楽しそうに草を抜いていました。楽しいからやる。ただそれだけ。すごくシンプルで子どもらしいと思いませんか?「こうあるべき」が何もない中で、どんどん流れて変化していく遊びが、見ていて痛快でした。

心のおもむくまま 楽しい方へ流れていこう。

こどもの森では、何をするかプログラムのようなものはありません。その日来たこどもと一緒に、何が楽しいかを探りながらあそんでいます。ひとつのことにじっくり集中する子もいれば、次々やることを変える子もいます。もっと楽しいと感じるほうへ、どんどん流れていけばいい、そう思っています。自分が何が楽しいか探ることは、自分を知ることでもあるからです。一人一人がそれぞれの「楽しさ」を発見できるといいな!プレーリーダーが毎日みんなを待ってるよ!

※こどもりもりvol.22(2018年10月発行)に掲載のコラムを、編集のうえ転載しています。

 

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