五寸クギを投げる⁉ “キケン”な遊びをこどもりが続ける理由

2017年10月13日

五寸クギ(約15センチの太い釘)を地面に勢いよく投げて刺し、
ほかの釘を弾き飛ばす勝負遊び「クギさし」。
使うのはもちろんクギだけ。
こどもの森がこのクギさしをいつでもできるようにしているのは、
それが究極にシンプルだけど奥深い遊びだからです。

 

今の子どもたちは、お金で強いアイテムを買う遊びや、
バーチャルな世界での勝負には親しんでいますが、
スポーツ以外で生身の誰かと戦う経験はあまりありません。
それも力の強さや体格といった、
自分自身ではどうしようもない条件に左右されない、
クギ一本を「投げる」技術を磨くことでしか強くなれない遊び。
あくまで遊びではありますが、
子どもたちは本気の闘志を燃やして練習し、勝負しています。
勝っても敗者を気遣うこと、
負けても気持ちを立て直すことを経験のなかで学んでいます。

もちろん、五寸釘は扱い方によっては
自分や他人を傷つける凶器にもなりえます。
危ないからこその「作法」を身につけながら、
こういう遊びを続けていってほしい。
そのために、「絶対にしてはいけないこと」も伝えながら、
プレーリーダーも知恵をしぼって、
一番いいやり方を考えつづけています。

今回、これまでOKとしていた「マイクギ」の使用をなしとするルールに変更しました。
より条件を同じくして、子どもたちに腕を競ってもらいたいと思います。
プレーリーダーからも丁寧に子どもたちに話していきますが、
おうちの方にもご理解いただき、見守ってもらえたらうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。

こどもの森のクギさし新4か条
・クギは危ないものです。絶対に振り回したり、人に向けたり、持ったまま歩き回ったりしないこと。
・クギを地面に投げるときは、まわりの人が離れたか必ず確認する。
・使うのは、こどもの森にある貸しクギだけ(大会優勝者のみ、賞品のスクリュークギを使えます)
・クギはプレーリーダーから借りて、返す。持ったままほかの遊びをしない。

 

※こどもりもりvol.16(2017年10月発行)に掲載の
プレーリーダーによるコラムを、編集のうえ転載しています。

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