まねっこしよう、そうしよう

2019年10月2日

 

他の子のしていることをじーーーっと見て、自分もまねっこする我が子の姿、見たことありませんか? 子どもたちは、周囲の人のしていることを実によく観察しています。そして、面白そうと思ったら、まねしてみる。

例えば、雨どいにどんぐりを転がしている子をまねて、自分もどんぐりをひとつ転がしてみる。他の子がドングリをひと掴み一気に転がすのを見ると、さっそくまねっこ。ガラガラと派手な音をたてて転がると、「こりゃすごい!」という表情。こうやって、子どもたちは人のまねをしながら自分のあそびを広げていく、つまり、できることをどんどん増やしているのです。

だから、子どもがあそぶ場は、どんどんまねっこできる環境がいい。自由に動き回れるスペースに、できればいろんな年齢の子がいて、どんな風にも使える道具や自然のものがたくさんある。ちょっと年上の子や、その場所であそび慣れている子のすることは、ものすごく魅力的に映ります。横で同じことを見よう見まねでやってみたり、その子が立ち去った後に同じ道具を使ってあそび始めることも。穴ぼこを隠れ家に見立てたり、目についた草を引っこ抜いたり、自分だけのアイデアを付け加えて、それを見た他の子がまた、まねし始める……というまねっこ連鎖も起こります。そんな、子どもの発想が全方向に羽ばたいていくのを受け止められる空間……あれ、これって、こどもの森のことじゃない! なんて、手前味噌ですが(笑)。

 

大人は、こうやってあそぶんだよーなんて、手取り足取り「教えて」あげる必要はありません。まねっこが思う存分できる環境にお子さんを連れて行って、あとはのんびりまねっこする姿を眺めたり、一緒に楽しめば、OKなんです。

※ちびもりvol.20(2019年10月)に掲載のコラムを、編集のうえ転載しています。

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