室内の遊び場で頻発するいざこざが、外遊びでは起こりにくい理由。

2017年5月15日

外遊びの場で、
お母さんが「外で遊ぶようになって親の私が救われました」と
しみじみ話してくれることがあります。

室内の遊び場で物の取り合いやケンカが絶えず、
神経をすりへらしていたけれど、
外ではそういういざこざが(まったくなくなったわけではないが)劇的に減った、
というのです。それはどうしてなのでしょう。

子どもには、自分のまわりに思い通りにできるスペースが必要ですが、
自分のスペースに敏感な子ほど、
室内の限られた空間ではトラブルになりやすかったりします。
もちろん、お友達とくっついて一緒に遊ぶのもよいことですが、
離れたいときには離れられることが大切なのです。
その点、外なら、比較的スペースは広く取れます。

また、人数に対して使いたい物の数が足りなければ、
当然ケンカに。見るからに楽しそうな「おもちゃ」には、
どうしても「使いたい」が集中してしまいます。
でも外なら、そこにあるものがなんでも遊び道具に。
土を触る子、虫を探す子、枝を拾う子、石を積む子…
やりたいことがばらけるから、みんながそれぞれ満足できる。

取り合いだってケンカだって、それだけ成長した証だけど、
環境しだいで減らすこともできます。
それに何より、自分と他の子の「やりたい」がぶつかった時に、
「あの子の気持ちも、そしてあなたの気持ちも大切」と認められることが大事。
頭ごなしの「貸してあげなさい」ではなく、
「どちらも使いたいよね、じゃあどうしようか」と
一緒に考えるプロセスを大事に、
子どもたちに安心して成長してほしいなーと思います。

室内の遊び場でいざこざになりがちな子は、ぜひ、外も試してみて。
どちらのいいところもそれぞれうまく使って、子どもも親も楽しく過ごせたらいいですよね。

※ちびもりvol.10(2017年5月発行)に掲載のコラムを編集のうえ転載しています。

 

 

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