やりたい!をカタチにする こどもり商店街

2019年11月21日

大人の目には、わけのわからない混沌!に見えるあそびでも、子どものつぶやきをよく聞いていると「ここを、こうしたいんだよねー」と、頭の中に「こんな風にしたい」というイメージが強く存在しているんだな、と思わされることがあります。まったりしていた子が、他の子のあそびに刺激され、「ああしてこうして…」と一気にアイディアが溢れだす姿もよく目にします。そんな子どもたちの「やりたい!」を「お店」というカタチにするのが、『こどもり商店街』です。イメージをカタチにしていくときの、ワクワク感や試行錯誤、達成感。それを子ども時代に味わってほしいのです。

昨年の様子。ああでもないこうでもないと試行錯誤しながらお店を作っていく

『こどもり商店街』は、「今のその子の力でできることを表現する」を大切にします。

子どもたちは、「お店」という表現方法を通して、頭の中にしか存在しなかったイメージを具体化し、自分を含めたみんなに見えるカタチにすることを体験します。短時間で「できた!」を感じるあそびとはまた違う、何日も時間をかけて積み重ねていく過程も、醍醐味のひとつです。
さらに当日、店主として接客しながらお客さんのリアクションを受け止め、もっと買ってもらうために工夫したり、商品が売れて嬉しい!という体験もします。
まったくのゼロから何かを作り上げるのは、大人だって難しい。子どもたちは自分の力の足りなさに直面することもあります。そんな時は、子ども自身が考えてどうするか決めていけるよう、プレーリーダーがサポートします。「楽しかった!」でも、「悔しい!」でもいい。子どもたちの心がたくさん動いて、自分に手ごたえを感じてほしい、そう願っています。

昨年の様子。お店のデザインも自分たちで決める。真剣!

こどもり商店街を100倍楽しむために

お子さんが出店する保護者の方へ、お願いしたいことは三つです。ひとつ、「やりたい!」を形にするための十分な時間をあげてください。準備期間中にこどもの森に通えるよう、ご配慮いただけると助かります。ひとつ、子どもたちの力でできるよう、手出し口出しは無用でお願いします(子どもたちみんなへの材料カンパは大歓迎!です)。ひとつ、頭も手もフル回転のお子さんが、おうちで商店街の話をはじめたら、どうか、たくさん聞いてあげてください。そして当日は、お客さんになって、一緒に楽しみましょう!

去年の様子。お客とのやりとりも楽しむ

去年の様子。兄さんたちのタクシーも商店街を盛り上げた

去年の様子。いろんなお店があるからお客も楽しい

こどもり商店街はあそびです。あそびだからこそできる「今のその子の力でできること」を大切に、体験を積み重ねていく先の成長を、保護者のみなさんと一緒に見守りたいと思います。

※こどもりもり・こどもり商店街特別号大人版(2019年11月発行)に掲載のコラムを、編集のうえ転載しています。

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